一般整形外科
骨折、捻挫、脱臼や靭帯損傷、打撲などの外傷をはじめ、変形に伴う腰痛(腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアなど)、頸部痛(頚椎症など)、神経痛、肩こり、関節の痛み(変形性関節症、関節炎)など、日常的に起こる身体の痛みを診察・治療します。 疼痛の原因をいち早く見つけるため、三重県下で、クリニックとしては初となる最新型強磁場オープンMRI(Hitachi APERTO Lucent)や、デジタル撮影と同時にデジタル画像が得られるDR(Digital Radiography)レントゲンなどの最新医療機器を導入し、放射線技師による撮影を行います。また、オンラインで放射線科専門医の読影を追加することにより、スピーディーに診断しつつ見逃し防止を徹底し、質の高い医療をめざします。
運動器リハビリテーション科
整形外科疾患は、加齢による変性疾患も多く、日々の運動療法が、症状進行予防や症状改善に必要となります。当院ではリハビリにも力を入れ、医師の指導の下、理学療法士、作業療法士による運動器リハビリテーションをはじめ、ウォーターベッド型マッサージ、低周波・高周波治療器、光線治療器、超音波、自動けん引装置、パワーリハビリテーション機器など各種最新の機器を取り揃えて、リハビリテーションを行います。
また、人工関節置換術や脊椎手術術後のリハビリテーションなども、専門リハビリチームが対応いたします。お気軽にご相談ください。
リウマチ科
リウマチの治療は、分子標的治療薬など、治療方法の飛躍的な進歩により、旧来の痛みを抑えるだけの最低限の治療から進行を食い止め、可能であれば治癒した状態である寛解に持ち込む治療へと変わってきています。寛解に持ち込むために、また、よりよい日常生活を保つために、患者様と医師が協力して、早期に診断し治療に臨むことが大切です。そのために当クリニックでは、病態を把握し、正しい知識と治療法を理解していただくお手伝いをいたします。薬物療法は関節の炎症を抑える、いわば関節リウマチと正面から闘う治療ですが、最近では、起きた症状に対処する治療だけでなく炎症や免疫異常を直接抑え込む積極的な薬物療法が行われるようになってきています。リウマチ専門医として、副作用に配慮し、適切な治療法を選択し、関節破壊の進行を抑制しながら、関節が固まり機能障害を起こさないよう、リハビリテーションを併用し、治療にあたります。
腫瘍外科(サルコーマ・がん骨転移・がん治療)
当クリニックでは、一般整形外科としては珍しい、腫瘍外科の診断・治療を行います。整形外科で扱う腫瘍は、神経鞘腫や線維腫などの良性腫瘍や、サルコーマと言われる原発性悪性骨軟部腫瘍(骨肉腫、滑膜肉腫、未分化多型肉腫)、がんの骨転移などの、内臓臓器以外の骨、軟部に発生した腫瘍を広範囲に扱います。皮下の腫瘍を安易に切除したものの、悪性であり、追加の侵襲の大きい切除を余儀なくされる場合や、神経鞘腫を不用意に切除してしまい、重大な神経麻痺を生じたケースも、医療が発達した現在でも少なからずみられます。当施設では、それら疾患に対し、適切に診断を行い、集学的治療が必要な場合には、速やかに治療可能な専門施設と連携を行います。
なかなか治らない腰痛や、神経痛が、がんの転移であることもあり、適切な診断、治療は、日常診療を携わるクリニックでの診断も重要です。
骨粗鬆症
骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して、骨折するリスクが大きくなる病気をいいます。
骨粗鬆症になると、骨がもろくなり、ちょっとしたことで骨折しやすくなります。
骨粗鬆症になる人の割合は年齢が高くなるほど上がり、50歳以上の女性の3人に1人が骨粗鬆症にかかっているといわれます。更年期以降の多くの女性にとって、骨粗鬆症はとても身近な病気で、骨粗鬆症になると、背骨(椎体)の骨折が起こりやすくなります。
椎体骨折のほとんどは、もろくなった椎体が上下に押しつぶされたように骨折する「椎体骨折」で、これが起こると背骨が曲がったり、身長が低くなったりします。
骨折すると、急性または慢性的な痛みが生じますが、なかには痛みを自覚しない人もいます。3分の2の人に痛みなどの症状が出ないとも報告されています。
腰や背中の鋭い痛みや鈍い痛みはもちろん、背中が曲がってるとか、身長が縮んだと思ったら、椎体骨折かもしれません。当クリニックでは、椎体および大腿骨で正確に骨密度を測定するDEXA(dual-energy X-ray absorptiometry)法を用いた最新骨密度測定装置を導入しています。手関節や踵で測定する検査法と異なり、直接問題となる部位の骨密度を正確に測定することが可能です。
また、骨粗鬆症の原因は、加齢によるもの以外に、内分泌疾患や腎障害、薬剤性やFGF-23を発生する腫瘍性骨軟化症など、実際は多岐にわたるため、これら疾患を適切に鑑別して、最適な骨粗鬆症の治療を行っていきます。
ロコモティブシンドローム
ロコモティブシンドロームとは、運動器の衰え・障害(加齢や生活習慣が原因といわれる)によって、要介護になるリスクが高まる状態のことをいいます。変形性関節症や、椎体骨折、脊椎変性疾患など、いくつかの病状が複数重なり、運動器の衰え、障害を起こすといわれており、これら疾患をトータルに考え、治療していくことが必要です。当クリニックでは、運動器リハビリテーションにパワーリハビリテーションを導入し、加齢や生活習慣のなかで衰えた運動機能を、可能な限り回復する治療の手助けをさせていただきます。
スポーツ整形外科
スポーツ人口は増加傾向にあり、その種目、スポーツレベルは多種多様です。スポーツ整形外科は、各スポーツ特有の動作によるケガや病気があるため、スポーツそのものを理解し、スポーツ障害・外傷に対する専門的な知識を有したスタッフが、適切な治療・リハビリテーションを行い、早期の復帰を目指します。
セカンドオピニオン外来
当クリニックでは、セカンドオピニオン外来にも対応いたします。セカンドオピニオン外来では、当クリニック以外の医療機関で治療中の患者さんを対象に、診断内容や治療方法に関して専門医の意見や判断を提供いたします。その意見や判断を、患者さんがご自身の治療に際して今後の参考にしていただくことが目的ですが、患者さんがはじめから当クリニックでの治療を希望している場合など、ご相談内容によっては、セカンドオピニオン外来よりも、一般外来の受診をおすすめすることもあります。
交通事故
交通事故によるけがは、身体の痛み以外にも、保険会社や加害者等とのやりとりも発生するため、多くの不安と症状がつきまといます。さらに、自動車事故等の第三者行為によりけがをしたときの治療費は、本来、加害者側が負担するのが自賠責保険診療上の原則ですが、その過失割合や、加害者の保険加入がない場合など、本来支払われるはずの治療費をご自分で負担しないといけない場合もあり、心身的にも負担を生じやすい状況です。
当院では、最新のMRI、治療機器のほか、理学療法士によるリハビリテーション、セラピストよるリハビリテーション、牽引、干渉低周波等の電気治療器などの物理療法を駆使して、早期回復を目指す治療を心がけるだけでなく、事故特有の治療の流れをご説明し、最善の治療、補償を受けていただけるようお手伝いします。
治療の流れ
事故によるけが
- ご自身の保険会社に連絡。
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また、相手方の情報を確認し、相手方への保険会社へも連絡。
交通事故証明書の依頼のため、警察への届け出(保険会社の指示に従っていただくとよいと思います)。
- 事故によるけがの場合、医療機関の受診。
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当院受診の際は、保険会社に必ず当院へ受診する旨をお伝えしてからご来院ください
- 受付
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保険会社に確認できないときや、保険会社に連絡確認ができない時間帯での診察は、いったん、立替払いの自費診療となります。また、受傷時に救急病院の外来を受診された際は、紹介状、画像コピーを申し出ていただくとスムーズに受診できます。
自動車事故等の第三者行為によりケガをしたときの治療費は、本来、加害者が負担するのが原則です。
しかし、被害者の過失割合が高く、業務上や通勤災害によるものでなければ、初診時は、健康保険を使って治療を受けることができます。この場合、加害者が支払うべき治療費を、被害者自身の健康保険が立て替えて支払うことも可能で、健康保険組合が、後日、加害者に対して健康保険給付した費用を請求する際に「第三者行為による傷病届」の提出が必要となります。
また、被害者の過失割合が高く、業務上の交通災害であれば、労災保険組合が立て替えて支払い、自動車保険会社に一部請求する労災保険の適応も可能です(手続きが完了するまで、立替え払いの自費診療となります)。
- 診察
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レントゲン検査、MRI検査予約、投薬、各種リハビリテーションによる治療開始
- MRI検査:予約検査となりますが、事故によるけがは症状が遷延することもあり、MRI検査をお勧めします
- 運動器リハビリテーションによる症状緩和、疼痛コントロール(予約制)
- セラピストによるリハビリテーション・消炎鎮痛処置(原則予約不要)
- 牽引・電気治療による消炎鎮痛処置・リラクゼーション・症状緩和治療(予約不要)
- 通院・診察の継続
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自賠責保険については、強制保険であり、すべての自動車に加入が義務づけられておりますが、無制限でなく、限度額が定められております。それをまかなうために、任意保険がありますが、これも限度額があります。
その保険基準は、おおよそですが、1日当たり4,300円、限度額は、慰謝料を含むすべての賠償金総額が120万円と決められております。慰謝料は、通院実日数x2または通院期間で、どちらか少ないほうの日数をもとに掛算で計算されます。入院されていた方は、基準が異なるようですし、各保険会社によっても、多少、基準は異なるようですが、頚椎捻挫(むちうち)などの場合でも、その治療補償期間は約1-3か月、最長で6か月と言われています。
通院頻度が少ない場合も、治療終了となるケースがございます。
痛みがある場合でも、保険会社が治療費を出し続けてくれるわけではありませんので、後遺症を残さず、早期に症状を緩和させるためにも、定期的な通院を続けることが大切です。
また、整骨院等への通院を希望される方がありますが、整骨院等では、検査、診断書の作成ができないだけでなく、施術に伴い症状が悪化し、裁判等の訴訟に発展したケースもあり、当院が所属する日本臨床整形外科学会では、自賠責保険治療に関して、整形外科クリニックから整骨院通院への同意、診断書作成はできないとされておりますので、ご理解いただくようお願いいたします。
- 診察で症状の緩和が確認されれば、終了となります。
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一定の期間が経過しても、症状の改善がない場合、症状固定として自賠責保険での治療は終了となります。
万が一、後遺症状が残った場合、後遺障害診断書の作成、申請は可能です(ただし、かならず障害等級が得られるとは限りません)。
自賠責保険(一部健康保険、一部労災保険を使用した場合も含む)での治療開始から、一定期間の後に、症状が残っていても、自賠責保険会社からの治療費支払い期間が終了となることはあります。
もちろん、自賠責保険治療終了(示談、後遺障害申請完了)後の各種疾患、治療については、同部位であっても健康保険等での治療は可能です。